矯正治療後の保定~長くきれいな歯並びを保つために
2021年09月16日
こんにちは。吉田です☺
さて今回は、矯正治療後の保定について詳しく説明したいと思います。
矯正治療が終了しても、しばらくの期間、歯は元の位置に戻ろうとして動いてしまいます。これを「後戻り」と言います。
以前のブログでも簡単に説明しましたが、後戻りを防いできれいな歯並びと整った噛み合わせを保つために、リテーナー(保定装置)を装着していただきます。リテーナーの装着期間は2~3年(あくまで概ねの目安です)で、この期間中は、3ヶ月に1回程度通院していただいて、後戻りが生じないよう経過観察を行います。(以前のブログ「矯正治療の流れ」については、こちらをご参照下さい。)
しっかり通院していれば後戻りはしないのか。というと、そういうわけではありません。
しっかり通院されている方でも後戻りは起こってしまいます。逆に、定期的に通院されていなくても後戻りがほとんどない方もいます。後戻りが起こる方と起こらない方の違いは、リテーナーをしっかり使用しているかどうかなのです。
矯正治療が完了してから1年ぐらいまでは、特に後戻りしやすいので、できるだけ長時間装着していただきます。リテーナーの装着をサボってしまうことは、後戻りの原因となります。逆に言えば、リテーナーをしっかり装着してさえいれば、大きな後戻りは起こりません。
~リテーナー(保定装置)の種類~
リテーナーには、いくつか種類があります。
それぞれに特徴があるので、患者様にあったものを診断し、お使いいただいております。
SR(ソフトリテーナー)
取り外しができる保定装置で、当院ではこちらの装置を使用していただくことが多いです。
透明なプラスチックのマウスピースなので、目立ちにくいです。
プレートタイプのリテーナー
取り外しができる保定装置で、歯の表面をワイヤーでおさえて、裏側をプラスチックで支えるタイプのリテーナーです。表面がワイヤーなので、やや目立ってしまいます。
リンガルリテーナー
固定式の保定装置で、歯の裏側にワイヤーを接着します。ワイヤーが裏側なので、目立ちません。
~3ヶ月に一度の定期検診では何をするのか~
定期検診では、後戻りしていないかや、リテーナーの使用感を確認します。
リテーナが割れてしまったり、ひびが入っている場合は作り直しをします。また当院では、定期検診の際に歯のクリーニングを一緒に受けていただくことをおすすめしています。
クリーニングでは、普段の歯みがきで落としきれていない歯石や歯垢を落とし、虫歯や歯周病を予防し、口腔内の環境を清潔に保つことができます。歯石をとることは、口臭の改善や予防にもつながります。
クリーニングは保険適用となりますので、保険証の持参をお願いします。
歯は、ずっと同じ形で同じ場所にあるわけではありません。
少しずつですが、歯の位置は動いていますし、常に変化しています。ですので、保定期間が終了しても、全くリテーナーを使用しなくなると、徐々に歯は動いてしまいます。当院では、保定期間が終了した後も、短時間でも良いのでできる限りリテーナーを装着していただくよう、お伝えしています。
矯正治療で綺麗になった歯並びと整った噛み合わせを、できるだけ長くキープできるよう、手助けできればと思っております。