歯列矯正歯科に関しての名称、用語に関して分かりやすくご紹介します。よく患者さんから質問される言葉や、知っていただきたい言葉を掲載しています。50音で並べていますので、是非ご活用ください。
インビザライン矯正では、歯の側面に厚さ1mm程のアタッチメントを取り付けます。アタッチメントを取り付けることで、マウスピース(アライナー)が固定されて、維持力が高まり、歯の移動の促進が期待されます。アタッチメントの素材はコンポジットレジンというプラスチックです。
歯並びを整えるために、足りない、または余剰なスペースのことです。簡単にいえば、スペースが足りなければガタガタ(叢生といいます)、スペースが多ければすきっ歯(正中離開といいます)の状態です。スペースが足りない場合には、矯正のため抜歯を選択することが多いです。ディスクレパンシーとは不調和という意味で、アーチレングスディスクレパンシーの絶対値が大きいこということは、歯と顎の大きさのバランスがとれていないことを表しています。
歯を矯正するときに使用するワイヤーで、ブラケットの中心にある溝(ブラケットスロット)にそって歯列全体に通していきます。よく目にする、ステンレススチール系(曲げることの出来る銀色のワイヤー)、ニッケルチタン系(超弾性を持つ形状記憶合金、治療の最初の段階でよく用いられる)のほか、目立ちにくい白色のものもあります。毎回の来院時にこのアーチワイヤーの太さや種類を変えて調整をしていきます。
アシンメトリーとは「左右非対称」を意味する言葉です。美容業界でいえば、左と右で長さやスタイルを変えたヘアースタイルで、「アシメ」といわれたりもしています。矯正歯科の分野では、骨格や歯列の左右非対称性に対して用いられています。
歯列矯正によって歯並びが改善したあと、矯正治療前の歯の位置に戻ろうとして、歯並びが悪くなってしまうことです。後戻りを防ぐためにリテーナーを使用して、矯正後の歯を保定していくのが一般的だが、このリテーナーの使用状況が悪いと後戻りしやすくなります。
下顎安静位ともいい、心身ともにリラックスした状態で、正しい姿勢での下顎の位置のことです。通常は、しっかり噛み合わせた位置から2-3mmほど開いた下方にあります。
ワイヤーやブラケットの代わりに、マウスピース型矯正器具を用いた着脱可能な矯正方法です。この方法は多くの場合、歯を抜かなくても済むような比較的簡単な矯正治療に用いられます。ワイヤーを用いた矯正治療よりも、目立ちにくいというメリットがあります。取り外すことも可能で、歯磨きも楽です。着脱が簡単な分、装着を怠ると矯正治療が計画通りに進まない恐れがあります。
矯正治療では、歯を動かすために土台となる部分が必要で、その動いてほしくない土台部分のことをアンカーといいます。
アンカースクリューは、歯科矯正用に開発された小さいチタン合金製のネジで、直径は1.4~2.0㎜前後、長さは6~10㎜です。これを顎の骨に埋め込み、これを固定源として歯を動かします。
固定が無くなるという意味です。前歯の矯正治療で小臼歯を抜歯した場合、抜歯したスペースには前歯を後退させていきたいが、前歯と引っ張り合いをする奥歯(臼歯)に固定力が無い場合、前歯ではなく奥歯が抜歯したスペースに向かって動いてしまうこと言います。したがってアンカレッジロスを起こしてしまうと、前歯が十分に後退しないことになってしまいます
馬の鞍の形のように、小臼歯が内側に入ってしまう歯並びです。下顎で起こりやすいです。
ワイヤー結紮の手技の一つです。歯科矯正用のメインワイヤーの下に、細いワイヤーを通し、それらを合わせてブラケットやチューブに結紮することです。
矯正治療の結果、下顎下縁平面が反時計回りに回転することです。下顎下縁平面角が減少する方向(反時計回り)への下顎骨の回転を表します。
横顔を見たときの美の基準。鼻の頭と、顎の突端を直線で結んだライン、英語でesthetic line(エステティックライン)といいます。Eラインはその略称。1954年に歯科矯正医のロバート・リケッツが提唱。 美しさの評価として、上下の唇がE-lineとおおむね一致、もしくはやや内側に位置していることが望ましいと言われています。
正常な嚥下では、通常上下顎の歯が接触し、舌は歯列の後方に位置した状態で行われます。異常な嚥下では、嚥下時に舌が突出し上下顎歯列間に舌が介在し、上下顎の歯が接触しないまま嚥下が行われます。異常嚥下癖が継続すると歯列・咬合の異常を起こしやすいです。
子供の矯正治療。小児矯正治療、予防的矯正治療とも言います。矯正治療は歯並びの年齢によって2段階に分かれており、1期治療は乳歯と永久歯が混ざった混合歯列期の矯正治療です。永久歯列に対するマルチブラケットによる大人の矯正治療(ワイヤー矯正)を2期治療と言います。子供の矯正治療は、成長を利用して骨格的なバランスをとること、永久歯列へのスムーズな生え変わりを誘導することを目的としています。1期治療を終え、2期治療を行う場合、抜歯や手術の回避など、より良い条件での矯正治療が期待できる。1期治療を行うことにより、2期治療が不要になるケースもあります。
歯科で歯型を取ることを「印象」と言います。矯正歯科では通常、アルジネートと言うピンク色の印象材を使います。アルジネートの主成分はアルギン酸ナトリウムと石膏です。『アルギン酸ナトリウム』は聞きなれない名前かと思いますが、海藻からとれる成分であり、かまぼこや、人工いくらの原料として使われる成分なので、人体には無害です。
歯列矯正用ブラケット同士の距離(空間)のことです。インターブラケットスパンが小さい場合、ワイヤーの自由度も比例して小さくなります。裏側矯正はインターブラケットスパンが小さくなるため、一般的な矯正よりも難易度が高くなります。
歯を動かす固定源として歯科矯正用アンカースクリュー(矯正用インプラント)を用いた歯列矯正のことです。矯正終了後はインプラントを取り除きます。矯正用インプラントを併用することで、従来では治療計画の作成が難しかった症例も、治療できる可能性が広がりました。
前歯の反対咬合。下顎の前歯が上顎の前歯よりも前方に位置する噛み合わせです。下顎前突ともいいます。
歯の裏側(舌側)にブラケット装置を接着して行う矯正治療のことをいいます。舌側矯正やリンガル矯正という言い方もします。
矯正治療のために抜歯を行うことを便宜抜歯といいます。歯列矯正における抜歯部位は、小臼歯(前歯から数えて4番目)になる場合が多いです。
部分矯正の一つです。歯根だけが歯ぐきの中に残っている場合、針金とゴムを使って歯茎の中の短い歯根を引っぱり、廷出された歯根の頭を使って被せ物をしていく治療方法です。
エッジワイズ (edgewise)とは、edgeが前に向いているという意味 (edge forward)であることから、このような方法で歯を動かすためのブラケットをエッジワイズブラケットと呼び、このブラケットに角ワイヤー(断面が長方形または正方形のワイヤー)を挿入して行う方法をエッジワイズ法と呼びます。
エラスティックとは、矯正時に用いるシリコン製の輪ゴムのことです。ブラケット(ワイヤー矯正)や、アライナー(マウスピース型矯正)に取り付けた突起にシリコン製の輪ゴムを引っ掛け、ゴムの力を利用して歯の移動を促進させます。
歯並びの中心線(前歯の中央)からみて遠い側向きのことを言う。たとえば、歯の奥側の面は、遠心面という。
矯正歯科では通常、ワイヤーの一番後端のことを指します。
矯正治療は後戻りすることが多くあり、後戻りすることを予測し、あえて必要量を超えた歯や顎の移動を行うことです。
咬み合わせを横から見たとき、前歯切縁の水平的距離です。 上顎前突はこの値が大きいもの、反対咬合は値がマイナスのものです。
過蓋咬合(かがいこうごう)、ディープバイトとも言います。上の前歯が下の前歯にどれだけかぶさっているかという垂直的距離です。
ワイヤー結紮の手技の一つです。歯列矯正用のメインワイヤーの上に、細いワイヤーを通し、合わせてブラケットやチューブに結紮すること。
ブラケットとアーチワイヤーを結紮(固定)する時に使う、ゴムリングのことです。通常は透明なものを使います。
不正咬合の一種。 別名「オープンバイト」といい、奥歯を噛んだ状態で、前歯に隙間があり、かみ合っていない状態のことをいいます。 子どものころの指しゃぶりや舌を突き出す癖、口呼吸などの悪習癖との因果関係がある。
矯正治療では、主に患者さんの主訴や希望をお伺いする、初診相談のことをいいます。不安に思っていらっしゃることをお伺いし、ご説明いたします。初診相談後、矯正治療を進めていかれる方は、検査に入ります。
矯正治療では、常に動かしたい歯と、動いてほしくない歯を区別する必要があり、加強固定とは、その動いてほしくない歯について、より強固に動かないような対策をすることをいいます。
アーチワイヤーで、ワイヤーの断面が四角形になっているものをいう。この角ワイヤーを使用するのが、エッジワイズ法の最も重要な技法。ブラケットの溝も四角形なので、その中にいろいろな方向にねじった角ワイヤーを入れることで、術者の思い通りの位置に歯を立体的に配置させることができます。
顎関節症とは、顎関節に痛みがあったり、口を開けたときにポキッと音が鳴ったりする症状です。 軽度のものも含めると顎関節症の人はかなり多いのですが、特に20代の女性に多く見られます。
あごが左右対称ではなく、曲がっている。 顔に中心線を引くと、あごの先が左右にずれているケースのことをいいます。
骨格的な不調和が、顎の手術(外科的矯正治療)を必要とするほど大きな症状。歯列矯正による歯の移動と、顎の手術を併用して治療します。指定を受けた医療機関では、歯列矯正、顎の手術ともに健康保険の適用が可能です。
患者様が自分で簡単に取り外しができることを言う。逆にくっついたままで自分では外せないものは、固定式という。マウスピース型矯正装置がそれにあたります。
リテーナーの一種で、取り外しができるものです。
笑った時に、上顎の歯ぐきが見えてしまう状態。 出っ歯や、上顎骨の垂直的な過成長、短い上唇などが主な原因です。矯正治療により改善が可能であるが、重度のガミースマイルの改善には手術を必要とすることもあります。
指しゃぶりのこと。3歳以降は歯並びに悪影響を与えるため、やめさせた方が良いとされています。上下の前歯の間に指が入り込むため、上下の前歯が当たらない開咬や出っ歯の原因となる。また、吸い込む力が上顎の歯並びが狭くなる原因となります。
成長期の患者さんにおいて、上あごの横幅を拡げるために上あごの裏側につける装置です。思春期までの上顎劣成長に対して効果が見込まれます。
幅の狭い歯並びのこと、顎の前歯が押し出されて出っ歯の歯並びになることが多い。異常な頬圧や、指しゃぶり(吸指癖)などが原因でなることが多い。
ほっぺた側の方向を頰側といい、奥歯の表面を頰側面といいます
歯の正中側(つまり手前側の面)の向きを近心といいます。その向きの歯の面を近心面という。近心面と遠心面の両方をさして「隣接面」といいます。
鼻ではなく口で呼吸することです。日常的に口呼吸をしていると口の中の粘膜が乾燥し、歯肉が腫れやすくなります。
ブラケットにアーチワイヤーを留めておくための小さなゴムです。
マウスピース型矯正に用いる矯正装置のことです。このマウスピースのことをクリアアライナーという。
歯になじみ、目立たない自然な透明色のプラスチック製ブラケットです。格がメタルブラケットよりも高価。また、コーヒーやワインをよく飲まれる方やたばこをよく吸われる方は変色しやすく、メタルブラケットに比べて多少脆い欠点があります
マウスピース型のリテーナー(保定装置)のことです。
相反固定を利用し、部分的な交叉咬合や鋏状咬合の解消のために用いられる顎間ゴムの掛け方です。
前歯には裏側に矯正装置を装着し、奥歯には表側に装置を装着する治療技術です。 見えない舌側矯正治療で奥歯に装置を取り付けると「違和感が強いのでは」「嘔吐反射(吐き気を催す)がでないか不安」といった方への手法です。
歯に力を加えると通常傾斜的に移動します。エッジワイズ法以外の矯正装置は基本的にすべて傾斜移動で歯を移動させる方式です
ブラケットにアーチワイヤーを結紮(固定)する際に用いる0.3mm程の針金のこと。 アーチワイヤーをブラケットに固定する際や、スライドしやすく摩擦の少ない状態で 結紮する場合などに一般的に使われています
アーチワイヤーがブラケットからはずれないように固定することです。
口腔外科的に手術で骨の大きさや形、または歯の位置を変えることを総称して外科矯正といいます。外科矯正は通常、健康保険の対象になります。
矯正歯科における基本的な検査には、「印象」(歯列模型を作るのに必要です)、レントゲン写真(正面像、側面像、顎骨のパノラマ像、歯のレントゲン像など)、顔写真、口腔内写真、噛み合わせチェックがあります。必要に応じてCT画像を撮ることもあります。
金属のコイル状のもので、歯を動かす時に使用する道具の一つです
上顎のある歯が、他の歯と比べて内側に飛び出してしまっていることをいいます。下顎の歯の場合は舌側転位(ぜっそくてんい)と言います。
人間の口の中のこと。 正確には口から喉までの空洞・空間の部分をいいます。口腔内とはお口の中のこと、口腔外科処置とはお口の中に関する外科処置で歯を抜いたり(抜歯)、手術をしたりすることです。
口の中の状態を記録する目的で撮影する写真のことです。
咬合とは、上下顎の歯が噛み合う状態の事です。奥歯の咬む面のことを咬合面という。前歯は咬む面がないので、尖端のことを「切端(せったん)」、犬歯の場合は「尖頭(せんとう)」と言う。
不正咬合の一種。 別名「クロスバイト」といい、上下の歯列が前後に、あるいは頬側と舌側で交叉する噛み合わせをいいます。 交叉する場所は一箇所だったり、数箇所だったりする。 奥歯が交叉咬合になっている場合、上下の歯並びの中央も大きくずれている場合もある。
口元が出ており、口がうまく閉じられないこと。いつも口が開いている状態、口を閉じた時に顎に皺(しわ)ができるなど。口腔内が乾燥しやすく、虫歯や歯周病の原因菌の繁殖、口臭、ドライマウスなどの原因になります。
唇を噛む悪習癖のことです。ほとんどの場合は下唇を噛む癖で、その力により、上顎前歯は唇側に傾斜し、下顎前歯は舌側へ傾斜するため、上顎前突(出っ歯)になります。
爪を噛む悪習癖のことです。開咬の原因となる場合があるため、やめさせた方が良い。
理想的な咬合を「理想正常咬合」とすると、現実の咬合は決して理想的にはなり得ません。それは歯の大きさ、形、大きさのバランス、骨との関係、それぞれが個人個人で異なるためです。各個人の最大パフォーマンスを実現したものが「個性正常咬合」で、ここを矯正治療の目標とします。
可撤式に対する言葉。患者さんご自身では取り外すことができないことを言います。
金属製のリテーナーの一種で、前歯の裏側に直接細いワイヤーを接着するものです。
歯列矯正治療の開始前に歯槽骨に刻み目を入れて、代謝を良くして歯の動くスピードを上げる目的で行う手術です。
歯を単純に押すと傾斜的に移動します。歯体移動とは、より平行移動的に歯を動かすことを言います。
不歯の表面を磨くこと。 矯正治療では装置を接着する際の前処理で行います
小臼歯とは、前から4番目の第一小臼歯と、5番目の第二小臼歯のことです。 抜歯を併用した歯列矯正では特別な理由がなければ、前から4番目の第1小臼歯の抜歯を選択する事が多いです。
不正咬合の一種です。 上顎の前歯と下顎の前歯の両方が前に出ている状態です。 横顔をみるとE-ライン(エステテックライン)から大きく口元が前に出ている状態になっています。
不正咬合の一種です。 いわゆる「出っ歯」のことで、頭蓋に対して上顎骨が前方位をとっているもの、または単純にオーバージェットが大きいことを指して言います。
前歯の表側の方向を唇側と言います。ある前歯が、他の歯と比べて外側に飛び出してしまっていることを唇側転位といいます。
検査結果を分析して答えを出すことを診断と言います。現状の咬み合わせ、歯の状態、口元などについての説明と、検査結果をもとにした最適な治療方針についての説明をしていきます。
歯列矯正用ワイヤーの端が唇や頬に刺さったり、抜けてしまったりしないように、ワイヤーの端を曲げ込むことを言います。
ディスキングとも言われ、歯のサイズを僅かに小さくするために歯を削ること。歯列矯正を行う上で、歯を排列するスペースが少量足りない時、上下の歯の大きさのバランスが悪い時、左右の歯の大きさのバランスが悪い時などに行われます。
学術的な用語ではなく、日本の一般開業医による造語で、明確な定義はありません。コルチコトミー(歯槽骨に刻み目を入れる手術)により歯の移動速度を速めるものを指す場合や、歯を削って被せものをして見た目上の歯並びを整える方法を指す場合が有る(歯根の位置は変わらない)。歯並びが悪いまま歯を削って無理に被せものをすると、歯の神経が死んでしまったり、被せものが割れるたびにを取り替えて、非常に高い維持費が必要となるため、安易に選択しないよう注意が必要です。
矯正では、バンドとブラケットまたはチューブを接合させる時によく用いられます。
笑ったときの前歯と唇のラインです。 微笑んだ口元の上側の歯のラインが、下唇の上端と平行になった状態が、調和のとれた美しい口元とされています。
顔を正面から見た場合の真ん中、中央のことです。
不正咬合の一種です。 いわゆる「すきっ歯」「空隙歯列」で、上顎中切歯(上の真ん中の前歯)の間があいていることをいいます。あごの大きさに対して歯が小さい場合や、生まれつき歯の本数が足りない場合に起こりやすいです。
裏側からする矯正のことをいう。矯正歯科学では舌側矯正(ぜっそくきょうせい)が正しい。歯を動かすためのワイヤーを通すブラケットを、歯の裏側(舌側)に装着する矯正治療法のこと。見えない矯正装置であるため、他人に気づかれずに歯並びを良くしたい人、矯正装置の見た目に強い抵抗がある人にメリットがある矯正方法です。ただし、舌房(舌の置き場)が狭くなる、発音に影響が出る場合が有る、などのデメリットもあります。
歯の裏側の方向のことを舌側といい、裏側の面を舌側面といいます。
矯正治療を行う前に、治療後の歯並びを予測して作製するします。予測模型ともいいます。
歯と歯の間に隙間をつくるために用いるゴムのことです。
バンドを装着する前に、歯と歯の間に隙間を空ける処置のことを言います。
簡単に説明すると、横顔全体のレントゲン写真です。上下顎の大きさ・ズレ、顎の形、歯の傾斜角、口元のバランスなどを分析します。不正咬合の診断や、矯正治療の治療計画には欠かせない検査資料です。
歯とバンドを固定するときに用いる接着剤のことをセメントと言います。虫歯の治療の後、銀歯を入れたり被せたりするときに使うものと同じです。
一般的なブラケットでは、ワイヤーとブラケットを結紮(けっさつ)する必要があるが、 このセルフライゲーションブラケットでは固定しません。そのため摩擦抵抗が少なくなり、歯全体がスムーズに動いていきます。
歯の形成異常のこと。 生まれつき歯が形成されていないため、歯が生えてこないことを言います。
不正咬合の一種です。 別名は「八重歯」、「乱杭歯」といいます。 歯と顎の大きさのアンバランス(アーチレングスディスクレパンシー: 歯に対して顎が小さい、顎に対して歯が大きい)から生じます。虫歯などで乳歯を早く失ってしまうと 叢生になりやすくなります。
食べ物を歯で噛んで、すりつぶし細かく砕くことです。 咀嚼という行為自体が、食物の消化吸収率を高めたり、顎骨の成長を促したり、唾液の分泌により口腔内の環境を整えるなどさまざまな役割を果たします。
属に言う奥歯。 歯ならびの中央に近い方(6番)を第1大臼歯、後ろ川にある方(7番)を第2大臼歯といいます。 第1大臼歯は食べ物を噛む、咀嚼するうえで最も重要な歯と考えられています。
歯列矯正用ブラケットを歯に直接、接着することです。現在では当然の事なのですが、東京医科歯科大学の矯正歯科において世界で初めてダイレクトボンディングが行われるまでは、歯列矯正治療では全ての歯にバンドが装着されていました。
歯が最大接触面積で噛み合い、最も咬合力が発揮できる位置のことをいいます。通常、矯正治療では、中心咬合位で個性正常咬合が確立することを目標として行います。
ある歯が、他の歯と比べて、歯頚側に位置すること(低い位置にあること)をいいます。後から萌えた歯の、萌出スペースが足りない場合や、骨性癒着がある場合などに起こります。
ある歯が、他の歯と比べて、低い位置で、しかも歯並びの外側にはみ出していることをいいます。後から萌えてきた歯の萌出スペースが足りない場合に起こります。上顎の犬歯は、他の歯と比べて遅れて萌えてくるため、スペースが足りないと低位唇側転位になります。これがいわゆる八重歯です。
歯の移動スペースを確保するために歯と歯が接する部分(隣接面)のエナメル質を0.5mm程度削り、歯の幅を小さくする方法です。 痛みはなく虫歯に対する抵抗性も落ちない。抜歯するほどではない、わずかなスペース不足(1~2mm前後)のときにおこなう場合がある。 ストリッピング、IPRと表記することもあります。
顎や歯の位置や大きさの様々な不調和のことです。歯の大きさと顎の大きさの不調和を特に、アーチレングスディスクレパンシーと言います。
Direct Bonding Systemの略です。ブラケットやチューブというマルチブラケット法の部品を歯に直接接着剤で付ける方法のことを言います。
ブラケットを歯から外す操作のことをいいます。
利用目的が「歯科治療費」に限定された、信販会社が患者に代わって歯科治療費の立て替えを行い、患者には信販会社に分割でお支払い頂く立替払制度です。 デンタルローンを使用した分割払いは、同じ分割払いでもクレジットカードの分割払い等に比べてかなり金利が安く抑えることができるます。
エッジワイズ法において、断面が四角形のワイヤーを捻ってスロットに入れることで、歯に回転力を掛けることをトルクといいます。単純な矯正力に、トルクを加味することで歯を平行的に移動させることができます(歯体移動)。これがエッジワイズ法の最大の特徴です。
歯列矯正用ブラケット装置とワイヤーを用いた永久歯列期に行う矯正治療のこと。対して子供の時期の混合歯列期の矯正治療のことを1期治療と言います。
デュアルバイトともいい、かみ合わせが定まっていない状態のことを言います。
いくつかの団体による認定制度があり、それぞれ、様々な認定基準で認定医制度が実施されています。矯正治療において、全国的に最も大規模で全般的なものは日本矯正歯科学会による認定医制度です。 本矯正歯科学会が定めた臨床経験をクリアした上で、厳しい審査を受けて合格した医師のみが認定医になれる。
歯が捻れて生えていることを言います。実際に歯がねじれている形をしているわけではなく、歯の長軸を中心にして回転した状態で生えてしまっている状態です。
非抜歯という意味です。抜歯は、「エキスト」といいます。
上顎は歯の裏側に矯正装置を取り付け、下顎は通常通りの歯の表側に矯正装置を取り付ける矯正方法。両顎の裏側矯正よりも低コストでの治療が可能です。 上顎を裏側矯正にしているので、通常のワイヤー矯正治療よりも目立ちにくいというメリットがある。
発育空隙とは、乳歯が永久歯へスムーズに生え変わるために必要なスペースで、顎骨の成長によって一時的に歯列に隙間ができる状態です。この空隙は、永久歯の萌出が完了すると消失していきます。
ブラケット装置やフックに引っ掛けて、歯と歯の隙間を閉じる目的で使用します。「チェーン」という名前の通り網状になっていて、引っ張ると、この輪が潰れ、元の形に戻ろうとする力が発生します。この力を利用して歯の隙間を閉じていきます。
「バンド」とは主に第一大臼歯(真ん中から6番目の歯)に被せる金属製のリングのことです。口腔内の状態により、通常の矯正装置が付きにくい、また通常の矯正装置だけでは外れやすい場合などに使用されます。バンドを用いた矯正器具は、奥歯で固定力を発揮するため、強い矯正力をもち、脱離しにくい。
ヘッドギヤ、ネックバンドなどの顎外固定装置と組み合わせで用いる可撤式のワイヤーです。口のなかに入る部分を「インナーボウ」、口の外側にくるフックの部分を「アウターボウ」といいます。
成長期で受け口の患者さんに用いるもので、上あごに対して前方に引っ張る力をかけることで上あごの成長を促します。
正常咬合の範囲からはずれた歯並び、かみ合わせのことをまとめて不正咬合といいます。
【主な不正交合】 ・叢生(そうせい) ・上顎前突(じょうがくぜんとつ) ・反対咬合(はんたいこうごう) ・上下顎前突(じょうげがくぜんとつ) ・開咬(かいこう) ・過蓋咬合(かがいこうごう) ・交叉交合(こうさこうごう)/クロスバイト ・顎偏位(がくへんい) ・正中離開(せいちゅうりかい)/すきっ歯
少数の歯だけを部分的に動かす歯列矯正です。適応症の方はかなり限定されます。
マルチブラケット法で用いる歯の表面に付ける小さなボタン型の部品のことをいいます。メタルなどのワイヤーを通して固定させることで歯を引っ張っていきます
保定とは、矯正治療によって移動した歯あるいは顎をその状態に保持させ、新たに獲得した咬合をそのまま安定させることをいいます。歯を動かす治療(動的治療)と同じくらい重要です。保定のために使う装置のことを、保定装置(リテーナー)と言います。保定がおろそかになると、後戻りが生じやすくなるので注意が必要です。
矯正治療中に激しいコンタクトスポーツを行う際に、歯やブラケットを守るためのマウスピースのことです。
断面が円状のアーチワイヤー。治療の初期の段階で使用されることが多いですが、これにはトルクをかけることは出来ません。
見えない矯正とは、歯の裏側(舌側)にワイヤーとブラケットを着け矯正治療を行なう方法です。 通常の矯正治療に比べ、見た目で気づかれることが少ないです。
矯正治療の代表的な金属製のブラケット装置です。衛生面とコストパフォーマンスに優れています。
印象に石膏を流し込んで固めたものを言う。矯正歯科ではこれに7角形または6角形の台を付けて診断用模型とするのが一般的です。その際、台の底面と咬合面を平行にして作製するので、平行模型といいます。
叢生(乱杭歯)のひとつ。上あごの犬歯が、歯列の外側にはみ出して生えている状態をいいます
でこぼこの歯並びのことです。
保定(歯をその位置に抑える)するための装置です。歯に直接接着するタイプと取り外しが可能なタイプがあります。
歯の内側に接着する金属製ブラケットで、口の外からは完全に見えない、ほとんど目立たない矯正装置です。
ルートとは歯根のことです。矯正治療をして一見綺麗な歯並びになっていても、歯根の向きが整っていない場合もあります。歯根の向きまで整えることが矯正医には求められます。
レベリングとは、それぞれの歯の向きや高径、位置などを整える治療です。矯正治療を始めると、まず最初に取り掛かります。レベリングをいかに速やかに行うかが、治療を進める上や出来栄えについての重要なポイントです。
舌癖の種類で、舌突出癖(ぜつとっしゅつへき:前歯の間に舌を挟んだり、前歯を舌で押したりする癖)や、咬舌癖(こうぜつへき:舌を咬んだりする癖)があり、これらを弄舌癖(ろうぜつへき)と呼ぶ。開咬や、出っ歯、受け口などの原因といわれています。
矯正治療ではワイヤーとワイヤーをくっつけることを言います。「銀ろう」という融点が低い金属をバーナーで溶かし、それを接着剤として2種類の金属を接着します。
装置が頬に当たって痛い時や口内炎ができたときに使用します。ワックスやシリコンで出来ており、装置に押し付けるように付けていきます。
歯を動かすための針金です。ブラケット装置の溝に通して使用します。目立ちにくい白色のワイヤーもある。
当院では、患者様が抱えていらっしゃるお口のお悩みや疑問・不安などにお応えする機会を設けております。どんな事でも構いませんので、私達にお話しして頂けたらと思います。
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